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This is my Ne20 model in front of real Ne20. I took this picture in 2011.
2014.10.5写真追加 ネ20のノースロップ大学テスト銘板

2011年2月4日「空と宇宙展」再見学掲載写真を追加
2010年12月9日 掲載写真追加
初回見学2010年11月24日 ネ20詳細 国立科学博物館 「空と宇宙展」
First observed the jet engine Ne 20 and Sakae eigine on display at the National Museum in Japan. Were produced on a lathe.

2月11日記事修正
前回推定記述に誤りが判明したので修正します。
 今回の再見学で、もう一度確認したかった栄21型エンジンの
詳細写真です。手前のシリンダーヘッドが前列最下部
シリンダーです。シリンダーヘッドには鋳物のフィンのない物体
が装着されている。プロペラ軸の減速ギヤボックスから
太い潤滑油配管がこちらに伸びていることから潤滑油貯め
のケースです。
 そして両隣のシリンダーヘッドの、動弁機構ボックスに配管
が橋渡しされていることから、エンジン全体に供給されたオイル
を順次外側のシリンダーヘッドと隣の下側シリンダーにオイル
潤滑を行き渡らせ、一番下のシリンダー付近でオイルを
回収して、再度オイルポンプで潤滑圧送しているように
見えた。
 その一番下のオイル回収オイルだまりです。
 ネ20排気タービンの右上の一本のブレードが曲がり変形
していることが確認できる。
 文献によると、IHIで確認した結果、このブレードには既に
米国での試運転中にクラックが入っており、再度IHIで
ネ20の試運転を実施した場合は、このブレードが破損し
エンジンに致命的な損傷を与える恐れがあるようです。
 米国から返還され永久無償貸与されているネ20の
再火入れ運転は、歴史的貴重なエンジンを損傷させて
しまう恐れがあり断念したとのことです。
 この排気タービンの変形も、再確認したかった項目です。
 二式大艇のソリッド模型の、星型エンジンです。
模型として精密に手作り再現がされています。
 この模型エンジンは、ロストワックス精密鋳造のように
工業的手段で再現されたものではなく、一個一個のシリンダー
を手作りしたように見えました。
 私のソリッドモデルの製作方法も、一個一個を手作り
するものだることから、貴重な再現模型サンプルとして
拝見しました。いつかはこのレベルでエンジン模型を
再現できる腕前になりたい。
 誉エンジンの外観図の、実物です。
当時は縮尺コピー機は存在せず、縮尺する為には
投影機でスクリーンに投影するしかないはずです。
これは1:1の原寸図面ではないかと思っています。
 冷却フィンの細かさはすごい。
というより、ここまで細かくせざるを得なかった
失敗コンセプトの基に設計した、エンジンだと思った。
 誉エンジンの稼働率が極端に低かったことは、
戦時の、工作精度、材料レベルが下がったのはいい訳で、
最も信頼性と耐久性が必要とされる軍用エンジンに、
精密部品の設計をした誤りだと思いました。
 国立博物館新館2階の常設展の、零戦横のJ3ジェット
エンジンです。
 全長で、ネ20の半分、推力はネ20の3倍の1.2トンです。
昭和27年つまり、ネ20開発から10年後の戦後には、
当時のIHIネ20開発経験者たちが、ネ20の技術を発展させ
実用ジェット機のエンジンを開発したことはすばらしい。
 国産初のジェット機のエンジンを、零戦の横に並べて
展示した、学芸員の気持ちが理解できました。
 零戦胴体の日の丸を背景にして、J3ジェットエンジンの
側面写真を掲載しています。
 フロントインテーク部分の構造、リヤーの燃焼室、ノズルの
外観はネ20をそのまま踏襲した設計に感じた。
 こちらが常設展、零戦21型の栄エンジンです。
資料目的での写真ではなく、力強さを強調した写真です。
ル・ローン空冷式回転星型7気筒50馬力
実際にモーターでシリンダーが回転している
様子で展示されている。
こちらは出口エスカレーターの地下1階踊り場
で展示のあった。エンジンのミニチュア模型
左はグノーエンジン9気筒で背後に電気配線あり、
小型モーターで回転可能ではないかと推定される。

展示専用で右の星型エンジンは排気管も
しっかりしており実際にまわりそうに見えた。
グノー9気筒の正面拡大写真
説明プレート文字は

Gnome Engine 9 気筒
所有者 倉本 俊司
先ほどのエンジンの側面写真
手前のエンジンはラジコン用として
搭載も回転もできそうに見える。
2011年2月5日写真差替

 昨年見学時の写真がピンボケだったので差し替えます。
本写真が一番リアルにかつ全体が撮影できていました。
エンジンが灰色と、黒色に塗り分けてあります。
私としては、これは本当なのかすこし疑問を持っています。

 灰色はアルミ地肌のアルマイト処理の方がエンジンとして
自然な感じがします。戦時のエンジンでプロペラ減速ギヤー
ボックスが灰色塗装は不自然です。展示用にアルミ地肌
に近い色で塗ったと考えるのが自然です。

 黒色はわかるような気がします。
新館の零戦エンジンは黒色でした。
ただつや消し黒なので、本展示の光沢黒もすこし疑問
を感じました。

前回ネ20が目的だったので写真の精度が落ちました。
詳細を確認したかったので、2月に再度見学しました。
 展示エンジンとして、灰色、黒色のつやがエンジンの
状態の良さをイメージさせてくれました。
展示のあった栄21型零戦のエンジンの実物だ。

呉の大和ミュージアムにあった栄と
比べてもエンジンの状態が大変良好
未使用か、新品に近いエンジンに見えた。

あとで確認すると、シリンダー周りの黒色は
あとからした塗装ですね。
本来アルミの銀色であったはず。
下の栄32と見比べてそう感じた。
(比較参考)
2006年撮影の呉大和ミュージアム
栄32型、左の翼は零戦
思い返して過去の写真を確認してみた。
こちらの栄も琵琶湖から引き上げたにせよ
外観は修復されてかなりいい状態だ。

本写真のみ大和ミュージアムで
下より、国立科学博物館に戻る。
ネ20エンジン前面第一段目の圧縮タービンがのぞける。
上は機体で使用する油圧を起こす高圧油圧ポンプ。
右は電機配線を固定するターミナルボックス。
前に大きく見えるのはノースロップ大学で換装した
12kWのスターターモーター。オリジナルは5kW。
橘花試験飛行時はスターターモーターでは始動せず
取り外し、送風機から風を送り始動したようです。
インテーク部分の斜め左前から見る。
側面のボックスは電装系のボックスであることが
みてとれる。ただオイル配管を示す水色の配管が
付け根まで来ている。
始動電動機12kWを駆動する動力電源の分岐
ボックスでもあることから、ノースロップ大学で
電装ボックス部分は後付し、本来は水色の
潤滑配管を内部のギアボックスに導く中継と
スターターモーターギアのクラッチを作動させる
嵌脱操作シャフトの動作レバーの取り付け用
として図面記載されている位置である。
エンジン全体を左前から撮影した。
多くの見学者が意外に小さいと口にしていた。
わたしはT4のエンジンなどかなり小型であることを
浜松広報館でみていたし、雑誌等にも小さい印象
が記載されていたのでそれほどと思わなかった。

側面ボックス付け根まで導かれる水色オイル配管
は左右同じように存在する。
オイル通路がインテークの水平
リブ内に形成されており、スターター
モーターからのベベルギアを上下の燃料ポンプ
駆動と高圧オイルポンプ駆動のベベルギア
本体タービンのベベルギア合計4枚の
ベベルギアを潤滑するオイル配管であると推定
している。
エンジン左側面の赤い燃料配管
と水色の潤滑油配管
赤い配管が豚の尻尾状であるが、図面では
C型である。

水色の配管は燃料ポンプ後部のオイルポンプ
から胴体を水平に横切りここで垂直に折れ曲がり
エンジン中央部の軸受け潤滑オイルを供給する。

オイルは前方にもエンジン内部で分岐供給され
前出の前側の燃料ポンプ、高圧オイルポンプ
駆動用のベベルギアを潤滑する配管に
つながっていると推定した。
エンジン左後方より見る。
ノズルの外周に等間隔に突起があるが。
これは当時の温度計測センサーで
オリジナルの図面上にはない形状。
ノースロップ大学で取り付けたものとされている。

円周上に多数ついていることはそれぞれの位置
でタービン出口温度の違いを計測したのだろうと
推定する。

側面の黒い水平な配管はタービン冷却用の
エアー配管。

展示用の灰色の直角に曲がった溶接アングル
構造はエンジン本体を機体に取り付ける水平
な黒いシャフト構造と支えるような配置になって
おりエンジンは機体装着状態と同じ場所で吊り
水平状態に展示されている。
エンジン右後方からみる。
ノズルテールコーンから出ている細い
ボルトはテールコーンを前後に位置調整
する調整ボルト。位置調整して
排気通路断面積を調整する。
円錐コーンを後ろに出すと排気面積は縮小する。

エンジン表面が黒色だが、戦後接収当時の写真
やスミソニアン展示機は金属光沢表面である。

あとから黒色に塗装されたもので、開発当時は
金属の銀色だった。
左側面の赤い燃料配管
円周上で12箇所ある。
側面の白いものは点火プラグだ。
右と左で1箇所ずつ両方で2箇所確認できた。

下側に茶色の電線が無造作についている。
行き先は排気ノズル側面だ。
状況からして温度測定の熱伝対の電線では
ないかと思われる。
エンジン右前
水色のタンクはオイルタンク
機体では上面にもオイルタンクの設定があった。
下の赤い円筒は燃料フィルター。
実機ではこの形状ではなく、水平に
細長い燃料フィルターだったようだ。
これも試験用の燃料フィルターであると推定した。

特別展開始直後は「はやぶさ」狙いの観客で
混雑したようだが、会場を見ると、開始1ヶ月後
の平日午後ということもあり、ストレスなく見学
できる程度の人のいりだった。

このぐらいすいていないと写真ネ20の写真だけ
50枚以上も撮影できない。
エンジン右前
スターターモーターと下側の燃料ポンプが確認できる。

本展示ネ20は2000年に一般公開されてから
一般に公開されるのは10年ぶりだ。

他の見学者もこのネ20が本日の目玉だと
連れの女性に説明している場面があった。

写真撮影をする方は比較的多かったが
それでもすべての展示を満遍なく撮影するのが
一般的で、ネ20に限って50枚以上も撮影している
のは私一人のようだった。さすがに連続しては
恥ずかしく4〜5回にわけて10枚程度づつ撮影した。
エンジン左前から見る
下部の燃料ポンプ
側面のオイルタンク
オイルタンク下の後付の燃料フィルターの
位置関係がよくわかる。
エンジン前下部の燃料ポンプを写した。
燃料ポンプは2連装されている。

本方向からの撮影は展示物とパネルが邪魔して
困難な撮影角度です。パネルの隙間からしゃがみ
こんで撮影した最後の一枚です。
ネット上にはブログで数名の方が空と宇宙展の
ネ20の写真を掲載されております。
航空史の歴史的エンジンとマニアックな展示なので
ネ20の写真を全方位から撮影し公開しているのは
他のサイトでは確認できませんでした。
国立博物館の撮影可能展示で、著作権対象外
である歴史エンジンであり、写真掲載は問題ない
という認識です。

 会場は暗く、ストロボ使用禁止だ。合計140枚以上撮影したが、20枚程度は手ぶれで全く使い物ならない写真となった。残る120枚を詳細に点検するとデジカメ画面では見られても大画面にするとぶれが見られて、ネ20のHPに掲載可能な写真は20枚程度でしかなかった。その他の栄エンジンやソリッド模型の写真もあるが、HP掲載容量の関係で付随的写真まで掲載すると、HPの既存の写真を削除しなくてはならないので割愛した。感想として上野の博物館のネ20の展示は大人向けの展示である。当日中学生の学校行事での見学者も多数いたが、彼らは常設展示が目的で特別展には来なかった。古いエンジンの価値が理解できず、中学生がみても感動はないと思われるが私は感動した。
2010年11月24日
上野国立科学博物館でネ20を見学できたので速報で写真を掲載します。次回製作予定1/32ネ20のモーターも帰路秋葉原で購入できた。

 秋葉原のパーツ屋で購入した次回製作用1/32ネ20の動力のミニモーターで直径φ10mmシャフト径φ1mm、シャフト径φ0.8mmのモーターは神田の模型材料店(科学教材社)で購入しようとしたが在庫切れで購入できなかった。急遽秋葉原でモーターを探すことになった。30分で見つけられた。
購入は駅隣接の間口1間のパーツ屋が沢山はいっているビルの2階の隅の比較的大きなパーツ屋。タミヤのモーターも置いてあることが探す目印。
大きなサイズのモーターは1個130円、小さな携帯用バイブレーターモーターはウエイトもついて300円
・国立科学博物館ネ20実物右側面・右側面前側・撮影可だがストロボ使用禁止でナイトモードに切り替えることに気づくまでの20枚は真っ黒写真だ。・

・・・・・・ネ20後方ノズル部分・・・・・・・・・・・・・・・ネ20左側面と赤くペイントされた燃料配管・・・・・・・

ネ20左前方から見る、自分の製作モデルを持参して比較写真を撮影できた。

小径穴あけ参考資料

 ネ20本物が「国立科学博物館」にて「空と宇宙展」展示されている。
今週見学できるかもしれない。見学して撮影可能であれば写真を掲載したい。
ネ20エンジン模型は、1/16であり、私のソリッド模型飛行機1/32に対しては倍の大きさである。飛行機を1/16で製作すると全長60cmにもなる。この大きさ置物飛行機を作ることは自分の気持ちが許さない。
 1/16でフィギュアーを製作しようと石膏粘土を購入したが、粘土の封を切る気持ちになれなかった。何かが違うのだ。やはり1/32のネ20を作りたい。直径20mm全長75mmでタービン可動式である。
 モーター直径はマブチモーターの限界21mmは捨てなくてはならない。
鉄道模型用で直径12mm、携帯のバイブレーター用は直径6mmもあるようだ。
直径6mmのモーターが手ごろな値段で入手できれば、ベアリングはタミヤで更に小径ベアリングが模型屋で購入可能だ。