96.インデックスに戻る 2010静岡ホビーショウ業者招待日
2010.5.20追記
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20100514_shs49_various_item/その他ジャンルで印象的な展示紹介は左記リンクページを参照。
2010.5.14、5.16コメント追加
 休暇を取ってホビーショウに家内と二人で出かけた。夫婦での見学は始めてだ。例年5月は家内は仕事があったので一人で出かけるしかなかったが、今月から仕事が無くなった。模型屋夫婦気分だ。家内はバイヤー気分で出かけた。事実年齢も行っているのでこの年代の主婦が自分の趣味でホビーショーに来ることはありえないので、第三者が見れば完璧に仕事で来たと見えたであろう。係員から説明をうけて本人もなりきっていた。同伴入場でも名札はしっかり作ってくれた。来年も招待葉書が来そうだ。11:00入場で一時間で北館を見学し、南館で12:00食事をした、食事の弁当販売やテーブルも空いていてよかった。土日の混雑とは大違いでバイヤーさん待遇である。業者招待日も今年で4年目になる。一般見学は2006年にしているので、5年連続ホビーショーに来ている。気分もリラックスしてゆっくり見学できてよかった。飛ばない飛行機模型では「プラモ」と「完成品の置物飛行機」が代表各だ。置物飛行機はコレクションを目的としておりミニカーの飛行機版である。時間がなかったり、技量がなかったりしてプラモを製作できない方の為にはタミヤから完成品の飛行機プラモが5万円程度で販売されている。ソリッドモデルにすると5万円はかなり安いが、プラモとすると完成品でも5万円は高価と感じる方が多い。値段が10万以上の置物ソリッド模型は、模型工業会の商品には設定されていない。社長や、所長の机の上にさりげなく飾っておける置物としてソリッド模型はいいのだが、単価が高すぎて、一般的なアイテムになれないでいる。プラモデルは鑑賞することより、製作することを目的とした商品だ。プラモである以上所長の机に置くには所長本人が製作したものでなければ価値がない。静岡ホビーショーの出展商品の中で、プラモ飛行機は余暇を過ごすには手ごろな金額で、長時間楽しめる趣味なので今後も発展して欲しいものだ。また飛行機に関する知識と製作技量を高める目的で、ソリッドモデル飛行機の製作も奥の深い趣味として広がるといい。

2008年ホビーショー ミリタリー系に関しては、2005年末〜2006年正月公開劇場映画「東映映画の大和」の影響、2007年劇場公開映画「隼の特攻」があったのでその波及効果として旧日本軍の戦艦や戦闘機模型がトレンドとして後追い商品がまだ多く見られた。2007年が戦艦大和の影響が最大であった年と思う。景気も悪くなく、鉄道模型関係の大型レイアウトもかなり費用をかけた展示が見られた。写真左は大和の模型の縮尺にあわせて乗員のみを100体程度売り出した商品。鉄道模型では夜景の再現を売り物にした展示を暗い場所で行っているものも記憶に残る。
2009年ホビーショー 大和や隼の人気が過去のものとなり。旧日本軍の航空隊のラバウル基地や、ハセガワが展示した南方の水上機基地を模したジオラマが目を引いた。その他欧州のエッチングパーツメーカーの外人が実演製作していることが印象に残る。2009年まではロボットの実演もされいたと記憶している。その他ハセガワでは新商品、鐘軌の木製の木型を展示したり、金型から形を取ったパーツを展示していた。
2010年ホビーショー ハセガワが北アフリカ戦線にテーマを絞り、ドイツのメッサーシュミットや、アフリカに戦車を運ぶ大型グライダーギガントを曳航した爆撃機を2機つなげたモデルを新商品として設定している。タミヤもハセガワも現実に存在したパイロットの機体をパイロットのフィギュアーの再現や、機体のデカールの再現とセットでより当時の歴史的人物そのものに迫る商品設定をしている。「アフリカの星」写真参照また当時のパイロットが使ったゴーグルの複製や、実物の水平儀のメーターがサンプル展示してあり、模型でありながら実物を置くことにより当時の北アフリカ戦線をより現実のものとしてイメージできるように工夫した展示がされている。



最初はハセガワに新製品でドイツのギガントという大型グライダーを曳航専用に開発された爆撃機を2機つなげた5発のエンジンが装備された機体。ハインケル111の1/72モデルこれはもっと大きいのかと思ったが、予想していたよりかなり小さい。
次は、メッサーシュミットのニューモデルがあった。「アフリカの星マルセイユが搭乗した機体」ということで実際にあった特定の機体を再現している。昔のプラモは単にメッサーシュミットBf109型というだけだったいまはここが違う。

また現実のパイロットがそれなりに再現されてフィギュアーで付属していたり、上はメッサーシュミットの照準器が展示してあった。
左は銀シートの貼り付けサンプル機だ
このシートは小さなシートでジュラルミンフィニッシュとか1260円のシート一枚の大きさが10センチ×20センチぐらいしかない。1/48の機体一機貼るのに3〜4枚ぐらい必要な感じがする。そうするとシートの値段がキット本体の値段と大差なくなる。

JMCというコンテストに入賞したF104があったので撮影した。主翼両サイドにある燃料タンクが上手く作られている。旋盤でできそうなので、これは参考に写真に撮らせてもらった。シルバーの塗装も機体の感じがうまく表現されている。

最近のトレンドとしては、上のような美少女フィギュアー系のオリジナル塗装を再現した専用のキットが設定されている。
デカールの貼りマークで設定されているので絵が描けなくても機体を作ることができる。

静岡空港が開港した関係でブラジルの安い旅客機メーカーエンブラエルのキットがあった。実際はFDAが運行している機体だが、撤退したJALの塗装になっていた。これはハセガワがFDAとは商標の契約をしていないので、他の機体で商標契約済みのJAL塗装にしたものと推定される。

どこのメーカーか忘れて記憶に残っていないが、かなり小さい手のひらサイズの機体とジオラマがセットになった商品で猫の漫画チックな人形とセットされた商品があった。かわいらしいので撮影した。
次はタミヤコーナーの一式陸攻のフィギュアーとセットの情景写真を紹介する。

これは右端に移っている当時のブルドーザーが新商品のようだった。コマツというメーカーの戦前のモデルで、海中の投棄したブルドーザーを当時オーストラリアが引き上げて使っていたものを、コマツが買い取り企業の歴史展示館の飾ってある実物を取材したようだ。

つぎはタミヤのスピットファイヤー完成品の4万の商品左と最新のキット右を紹介する。このキットもハセガワ同様にジョニージョンソン搭乗機と特定の人物の機体を再現している。
次はタミヤではないが、輸入品のUFOのモデルを展示しているブースがあった。グレイの乗ったUFOだが漫画チックに再現してあった。

鉄道模型のミニ運転台コントローラーがかなり安い値段になっていた。

こういうものは一昔前だと10万ぐらいした記憶がある。メーカーはTOMYのようだ。

オートバイの精密完成モデルが58000円だった。これは実車が買えないひとが模型で楽しむものか?
それとも実車のオーナーが部屋に自己満足で飾るものか?
ガリバーというミニチュアの飛行機完成模型の店のブースがあった。
私が製作したF16のサンダーバーズとF104があったのでこれも撮影した。


上の4枚はいずれも手のひらサイズの完成品だが小さくても出来栄えがすばらしい。

上の2枚はどちらのメーカーか忘れたが完成品の架空の乗車ロボットと戦闘フィギュアー人形でいずれのサイズも小さいなりに上手く再現されている。

 左に紹介するのは身長30cmの兵隊さんだが日本刀を持っている米軍兵士という点で緊迫感を感じた。米兵が日本刀を持つ以上戦死した日本兵の持ち物だったに違いない。総括としては、今年はロボットの展示がなかったように思う。模型ロボットは1体20万程度で一時期ブームだったがもはやそのブームが去ったのかもしれない。電動ラジコンヘリは低価格化と、操縦の簡易化が浸透した。安いことと、操縦の簡単なことはもはや当たり前だ。模型全体で第2次大戦物の戦車や飛行機は全体に占める割合はかなり低くなってきている。趣味の楽しみ方が個人個人でさまざまに多様化している。各人各人で独創性の高い機体を製作したり、オリジナルの製作方法を開発したり、オリジナルな飛ばし方や、置き方、飾り方を開発して模型をより楽しむものにしていきたい。模型関連用品も高額化、専用化している。メーカーの用意した用品に頼らず自分で工夫することも大切だ。自分がどうしたら楽しいかをよくよく考えたい。
第2次大戦当時の日本軍航空隊や、ドイツ戦車隊にテーマを絞り商品を開発したり、ジオラマ展開を考えることはもはや限界に近い、飽きられつつある。昨今の普天間基地問題や、中国の軍備拡張の背景を見ると、現用自衛隊の装備にもう少し感心を高めてはどうだろうか。自衛隊は今の日本を守ってくれる組織である。もう少し感謝されたり、あこがれられたりした存在になってもらいたい。現用自衛隊の装備、機体、特車、艦船に限るとまだまだホビーの商品としてはすくないジャンルだ。米軍機はカッコいいが、自衛隊機はいまいちという風潮がある。自衛隊機もカッコいいし見直す価値があるとおもう。